専門学校YICリハビリテーション大学校

JR宇部駅近くの「専門学校YICリハビリテーション大学校」理学療法学科教員・加藤善範さんが、東京2 020オリンピック・パラリンピックの選手村で、大会出場選手のフィジカルケアを担当!
現場でのエピソードのほか、今後の自身の活動や学生への思いなどを聞きました。

--加藤先生は、どのような経緯でオリンピックに出場する選手のケアをすることになったのしょうか?

私はYICで理学療法学科教員として勤める傍ら、「日本障がい者スポーツトレーナー」の認定資格を活かして、山口県内で障がい者スポーツのトレーナーとしてケアに携わるなどの活動をしています。また、「日本理学療法士協会」にも所属しています。

このたび協会を通して、東京2020オリンピック・パラリンピックの選手村で、各国のトップアスリートのケアをするボランティアの募集があり「こんな機会は一生に一度あるかないかのチャンスだ」と思って応募しました。
そして、協会の面接を経て理学療法士の一人として選出していただきました。

--現場ではどのようなことをされていたのですか?

新型コロナウィルス感染拡大防止に配慮をしながら「選手村総合診療所」に入り、合計14日間にわたって選手の皆さんをサポートしました。

世界トップレベルのアスリートが対象ということもあり、それぞれ筋肉の付き方や体の使い方が違いました。でも、基本的に普段と変わらず、それぞれの方の症状に合わせた治療、細やかなケアを心掛けました。

--参加しての感想は?

治療した選手が、私を指名して再度治療に来てくれ「おかげで金メダルが取れたよ、ありがとう」と言ってくれたときには、大きな大会の中で、その一端を支えることができたと感じられて、とても嬉しかったですね。

オリンピック・パラリンピックが終わり、落ち着いた今、本当に貴重な経験だったと実感していると同時に、自分の経験を学生に伝えたいと思っています。「地方にいても自分の視野や努力次第でどのようにでも活動できる」ということや、「資格は取って終わりではなく、最新の知識を習得しながら自分自身を高めることが選手のパフォーマンスにつながる」ということを伝えたいと強く思っています。

--先生が障がい者スポーツトレーナーになったきっかけは?

僕は元々バレーボールをしていたのですが、「サポートする側に回りたい」と思ったのがき っかけです。障がい者スポーツに携わって約7年になります。聴覚障害のバレーボールや、障がい者フライングディスク、障がい者陸上などに関わってきました。最近では学生と一緒に全国障がい者スポーツ大会山口県選手団にもトレーナーとして帯同しています。

--障がい者のサポートに難しさを感じることはありますか?

いえ、特に感じることはありません。今回のオリンピック・パラリンピックは「多様性」がテーマでしたが、僕は人の身体には「違いじゃなく特徴」があると思っています。確かに障がい者をサポートするには、より深い専門知識は必要ですが、一人の選手として純粋に治療、スポーツ科学の側面からアプローチを行い、「再びケガをしないように」「より良いプレーができるように」と、いつも気持ちをこめて関わっています。障がいのある方や障がい者スポーツを特別だとは思ったことはありません。

このような私の思いや経験を、授業を通して学生に伝えていきたいと思っています。これから長い職業人生が始まる学生の参考の一つになれば、こんなに嬉しいことはありません。

<問い合わせ>
専門学校YICリハビリテーション大学校
宇部市西宇部南四丁目11番1号
TEL 0836-45-1000

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