小川蜜カス本舗

まもなく創業100周年を迎える宇部の老舗菓子店「小川蜜カス本舗」。新商品などについて、小川伸策社長に話を聞きました。

ogawa_1  --お店にはお菓子がたくさん並んでいますね。イチオシの商品は何ですか。

看板商品「蜜カス」や和菓子のイメージが強いかと思いますが、焼き菓子なども豊富にそろえています。実は本店限定で生ケーキの販売も行っているんですよ。その中でオススメしたいのが3種類のプリンです。

--プリンだけで3種類あるのですか。詳しく教えてください。

どれも県内産の新鮮な卵を使ったこだわりのプリンですが、大きく異なるのが食感の違いです。まずは「やわらかプリン」。卵黄の量を増やして生クリームを入れ、とろりと濃厚なプリンに仕上げました。バニラビーンズの香りもしっかりと感じられます。

続いて「プリン」。やわらかプリンと比べるとスプーンを入れる時に少し弾力があり、ぷるんとなめらかな味わいの王道プリンです。赤いラベルがかわいらしく、手土産にもオススメです。

そして、1月中旬から発売を始めたのが「昭和のプリン」(以上230円)。あえてバニラビーンズを使わず、私たちが子どもの頃に食べていたような懐かしさを再現しました。ぐっと弾力があり、あっさりとした甘みでスプーンが進みます。40代後半以上の方には懐かしく、若い世代には新鮮に感じられるかもしれませんね。

ogawa_2--食感が違うだけで印象も随分変わるものですね。面白いです。

昭和のプリンは最近では中々食べられない弾力感だと思うので、「昔食べていた固いプリン」を探している方に知ってもらいたいです。ぜひ食べ比べて、ご自分の好きなプリンを見つけてください。

--そのほかにも新商品があるそうですね。

下松市の酒屋から仕入れた酒粕と日本酒を使って「酒まんじゅう」(150円)を作りました。しっとりした生地には、香り高い酒粕と小麦粉をほとんど同じ分量で使っています。水分は酒粕と日本酒のみ。素材の味を生かしたシンプルな製法で、自家製こし餡の上品な甘さと、鼻を抜けるお酒の香りが絶妙です。

当店が酒まんじゅうを出すのは約20年ぶりで、これまでのものより格段にバージョンアップした納得のいく味に仕上がりました。本店と厚南の「中野プラザ店」で販売しているので、おいしいお茶と一緒にご賞味ください。

--いつ来ても新しいお菓子が登場していて飽きませんね。

ogawa_5ありがとうございます。菓子づくりに向いている面白い食材に出合うと、「使ってみたい」という気持ちが沸き上がるんです。今年は酒まんじゅうに続く「酒粕スイーツ」に挑戦しようと意気込んでいます。美肌効果も期待できると話題の食材ですし、お客さまに喜んでいただければうれしいです。

宇部・小野地区産のお茶を使い、第5回うべ元気ブランドに認証された「岬通りまんじゅう」(130円)や「やまぐちうべっちゃケーキ」(150円)、「小川の外郎 宇部産緑茶」(90円)なども店頭に並んでいます。それぞれの材料や製法にこだわりながらも、日常利用しやすい価格でご提供しています。安らげるお茶の時間に当店のお菓子をご利用ください。